学生に言っておきたい就活のことベストナイン
2020年2月1日に神田外語大学で一日就活セミナーを担当するのですが、時間に限りがあり、ESや面接などの小手先テクよりも大切なことを伝える事ができないんですよ。なので、この記事を書きました。
2020年1月時点で、就活に関して相談を受けた学生に伝えておきたい事ベストナインを「ポイントだけに絞って」お伝えします。
意外に見過ごしがちだけど大切なポイントをまとめています。
4分40秒で読めるので、ぜひ読んで欲しいです。
※ベストナイン:私、野球が好きでして、9つ厳選。という意味です。3~5番はクリーンナップといって主力(重要度高め)です。
目次
1番:就活に正解はないので1人の話を鵜呑みにせず、いろんな話を聞こう
『就活に正解はない。』就活に挑む学生に必ず伝える言葉がこれです。
なぜならば、
『面接でこうやればうまく行く。と言われてやったのにダメだったんですけど。』とたくさんの学生から相談を受けるからです。
どうすればいいのか?
・ひとまず、1人の話を鵜呑みにせず、たくさんの情報(方法)を受け入れること
・たくさんの情報を、場面により使い分けること
2番:情報は前提条件を確かよう
『この会社いいよ!と大学や先輩から言われて入社したのに、なんか合わなくて辞めることに・・・』もう、何度同じ話を聞いたことか。。。
なぜ、こうなってしまうのかというと
「前提条件を確かめていないから」なんですよね。
この会社いいよ!と言われたら、必ず
『どういう人にとって、いい会社なんですか?』と確かめてください。
この話、「就活に正解はない」にも通じる話で
面接でこうやればうまく行く。に対しても
『こういう会社だったら』面接でこうやれば、うまく行く。
というレベルまで確かめることが大切です。
3番:人が決めるから思いやりを持とう
データを活用する企業が増えていると思いますが
最終的に採否を決めるのは『人』です。
となると、心がけるべきは「思いやり」ではないでしょうか?
ESを出すなら、ESを読む方のことを思いやる。
・どんな状況で読むのかな?
・1人で500枚くらい読むんだろうな?
・もしかしたら日常業務が終わった後、夜に読むかも
・小さい文字だと読みずらいだろうな
・設問にちゃんと答えないと、飛ばされちゃうだろうな
・特に伝えたい事は、わかりやすくした方がいいだろうな
などなど。
やるべきことが見えてきますよね。
会社に興味を持ち
・どんな状況なのかな
・どんな人が欲しいのかな
と思いやることができれば、
こうすべきじゃないか?ということが見えてくるはずです。
4番:人が決めるからこそ、まずやるべきこと
再度になりますが、最終的に採否を決めるのは『人』です。
人は感情動物であり、『心』があります。
「御社に入りたい」という気持ちを届ける前に『まず、相手の心の扉を開こう』という話です。
ちょっと想像してみてください。
駅前で、
・面識がない人にチラシを配られるのと
・友人にチラシを配られるのと
では、チラシを受け取る確率は違いますよね?
この差は「相手の心の扉が開いているかどうか?」の差です。
心の扉を開く鍵は「安心」です。
採用担当者にとっての「安心」は
・採用したら辞めない
・会社にちゃんと来る
・社員とうまくやっていく
・きちんと業務をこなしてくれる
といった最低ラインのこと
最近、売り手市場からか?合同説明会で
「話。聞いてやってるよ」という態度の学生を見受けます。
こういうのって、ブース同士でシェアされていることがありますよ。
当然、心は閉じますよね。
ぜひ、まずは心を開く事に意識を持ってください。
心を開いた後に、「御社に入りたい」という気持ちを伝えましょう。
5番:差別化。といっても世界一である必要はない
「学生時代、特に凄い事したわけじゃないので、自己アピールすることないんです。」
というお悩み。よく聞きます。
差別化が就活合否を分ける。というのは間違いではないですが
「差別化=世界一」ではありません。
「差別化=志望学生の中で一番」であればよいです。
面接などの自己アピールについては「部活の中で。友達の中で。」一番であることを伝えていただければ良いと思います。
もちろん、能力差を重要視する会社もあると思いますが、
実は差別化するポイントって、そこではないことが多いと思います。
差別化すべきは
「思いやり」「心の扉の開き具合」「御社に入りたい度」だったりします。
能力は、企業に入ってから、いくらでも伸びるものです。
「思いやり」「心の扉の開き具合」「御社に入りたい度」で差別化するのであれば、
自分がやる気になれば、結構行けそうな気がしませんか?
6番:穴場の会社を見つけるアービトラージ
これは自身のキャリア経験上、結果論よかった。という話ですが、
結構オススメの「会社選びにおける考え方」です。
「アービトラージとは、周囲が気づいていない情報や認知の歪み」のこと。
土木を学んだら、みんなコッチに進むであろう国交省やゼネコンに入らず
コンクリートメーカーに入ったら、
土木資材を扱う会社なのに、土木を学んできた人が少なかったので、
千葉でダントツシェアNo1企業なのに、重宝されました。
これ、私のキャリアなのですが、「結果的に」こうなった。運が良かった。と思っています。
アービトラージをキャリアで活かす方法は
ちょっとズラした会社選びをする事です。
デザインの専門知識を持っていたら、
デザイン会社に行って出世競争をするより、
・いい商品を持っているのに、デザインが足りなくて売れていない会社に入ったら?
・今売れているけど、どうみてもダサい。デザインを改良したら、明らかにもっと売れる会社に入ったら?
比較的簡単に成果を出せそうですよね。
この考えは、転職で主流になっている考え方です。
アービトラージについて。資本主義における勝ち方について。
コチラの本に詳しく書かれています。
私個人的に、資本主義の勝ち方は学生必修にしていいほどオススメの内容だと思っているので、
自分の将来のためと思って、ぜひ1冊お手元に。
7番:社会人目線での会社選び
学生はとかく「職場の雰囲気」で選ぶことが多いようです。
社会人が転職する際、どう選んでいるか?というと、
①転職の思考法で紹介されていた
・マーケットバリュー
・働きやすさ
・活躍の可能性
②福利厚生で選ぶなら
・業界の生産性を考える。一人当たりの粗利を確かめる。高いと結果的に福利厚生がよい場合が多いです。一人当たりの粗利が少ないのに、福利厚生がとても良いと、長続きしないかも?昇給しにくいかも?と思った方が良いです。
・エスカレータが上向きの業界を選ぼう。下向きの業界。はダメ
③経験上
・差別化した商品・サービスを持っている会社(マーケティング的に優れている会社)
・自分の市場価値が上がる会社(SNS使用推奨とか、市場で求められる仕事でノウハウ&経験値を積める会社)
あれっ?職場の雰囲気ってないですね。
詳しくは、こちらの本に書かれているので、
興味のある方はお買い求めください。
8番:資本を生む人が評価される
これは、お給料をたくさん欲しい方に向けた話。
いくら優秀でも、経理部門や技術部門より、営業職の方がお給料が高いケースが多いです。
なぜならば、会社に利益を直接もたらしていて、評価しやすいから。
売上だけでなく、知名度を上げたり、ブランディングに貢献することも、利益をもたらす。と言えます。
そういった成果に直接関わる職種のほうが、多くお給料をもらいやすいです。
もし、営業職などに就かれない場合は、
「資本を生む仕事」を自ら行うよう心掛け、『成果を見える形で示す』努力することをオススメします。
9番:旗を仮置きし、必要な経験を積む
こちらは、1〜2年生。もしくは高校生に知って欲しい話。
とはいえ、企業はこういう考え方になっているよ。ということで、今就活している方にも知っておいて欲しい話です。
通年採用時代になった今。
こんなシフトチェンジが起きています。
こちらは、以下の記事で紹介されています。
通年採用時代のセルフブランディングって?:電通報
https://dentsu-ho.com/articles/7079
従来の受験型就活:学生時代の経験を元に、自己分析・企業分析をし、エントリーする
これからの広告型就活:まず企業分析し、自己分析し、必要となる経験内容を定め、経験を積む
「これからの広告型就活」は、転職を視野に入れた就活をする方が取っている戦略かと思いますが、
前倒しになってくる。という話です。
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以上、学生に言っておきたい就活のことベストナインを紹介しました。
1つ1つじっくり理解した方が、就活でよりよい成果をあげられると思いますが、
知っていて損はない話だと思います。
皆さまのキャリアにおいて参考になったら幸いです。
【2月8日(土曜)神田外語大学にて「わかちば。」開催詳細はこちら(転職経験のある社会人4人から、学生時と転職時における会社選び視点の違いを聞こう)】